普段そういうのあんまり書かないんですけど、今回チャレンジしてみました。
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以前お題箱に入れていただいたお題は書ける範囲で追って書いていきますので、今しばらくお待ちください(^^)
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放課後の誰もいない教室。俺たちは机を向かい合わせて勉強している。
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そのふわふわの猫っ毛にはよく寝癖がついている。あばたもえくぼとはその通りで、俺はそのくちゃっとした感じにズキュンと来ている。
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もう撫でたい。愛でたい。そんな欲求を俺はずっと我慢してきた。偉いだろう。
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「お、お前男の割に猫みたいなかわいい髪質してんな〜と思って。やーいっぺん撫でてみたいわー俺猫好きだからさー」
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今の好意匂わせなんだけどなー。いくらなんでも男の髪撫でたいとか普通ねえよ。気づけよ。
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昔からどんなに匂わせても露とも反応のない瑠衣・・。
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しかしだな。瑠衣は忘れているかもしれないが、明日は俺の誕生日。俺が欲しいプレゼントなんて決まってる。
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だから今日こそ・・何とか、何とか、匂わせを成功してみせる・・!!!
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試験はもうすぐ。勉強は余裕だったけど、放課後一緒にいる口実作りに『やべー俺全然やってないわー』を言ってる。
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試験前は良い。合法的に瑠衣を鑑賞できるから。ああーかわいいよォ・・。初恋マジックかもしれないが、平凡な顔立ちの瑠衣が俺は好きだった。
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「どう?アラタ、進んだ?英単語覚えたあ?」 「うーん、ちょっと不安だな。瑠衣、俺に問題だしてよ」 「ええ?んもう〜」
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しぶしぶのテイだけどしっかり対応してくれる。内心のニヤニヤが止まらないので口の内側をグッと噛んで耐える。いてえ。
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そんな俺の面倒をよく見てくれたのが瑠衣だった。そしてそんな瑠衣に惚れちまったのは俺。
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今では俺の方が社交的で瑠衣の面倒を見るくらいだが。
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まっすぐ瑠衣を見つめて言った。どうだ一応イケメンと称される俺。月に2回は告白される男なんだけど!
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ぱちぱち、と瞬きをした瑠衣。 さあ頬を真っ赤に染めて良いんだぞ瑠衣。
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チラと覗くと、瑠衣は数学の問題を前に悩んでいる様だった。キタ。俺の得意ジャンル。
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「瑠衣、数学分かんないところある?教えてやろうか」「え、良いの?じゃあお願いしようかな、ここ分かんないの」
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フワと制汗剤っぽい匂いとか汗の匂い漂って最高〜〜〜!!ありがとう夏〜〜!!!変態ぽくてすまないでも辞めねえ〜!!!
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「ここはな、大事なのはここなんだよ。この公式を使ってだな・・」 「あ、うんなるほど、さすが・・!」
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家庭教師気取りで教える。心臓の鼓動止まらない。はあ・・幸せなきもち。かみさまありがとう。俺を数学得意にしてくれて。
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それがテキストの端っこだったこともあり、ずい、と体を寄せた。
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抱きしめられそうな距離。暑い教室で汗の浮かぶ肌。ここで抱きしめたらどうなっちまうんだろう。その身体を押し倒したら?
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「アラタ?」 「!・・あ、ごめん、一瞬寝てたわ。ごめんごめん、ここはな・・」
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「アラタ〜ありがとう、本当よく分かった、これならいけそう!」
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「これなら夏の補修回避出来そう!イベントにも行けるし。やったー」
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にこにこと心から嬉しそうな瑠衣に俺も嬉しくなる。何やらという男だけのバンドのイベント、ずっと行きたいって行ってたもんな。
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「まあイベント楽しんでこいよ」 「うん。さっすがアラタ、頼りになる!はあ。これでイベントで推しに会える!最高〜〜♡」
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「ふ〜ん・・」 「アラタのおかげ!僕が女子なら恋に落ちてるかもー」 「!!」
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あはは、とサラッと言われた冗談に心鷲掴みにされて、俺は切ない気持ちでいっぱいになってつい言ってしまった。
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匂わせどころが『好きです』と言っている様なモノだ。言ってしまってから心臓がバクバクして止まらない。
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瑠衣は瞼をそっと伏せた。何とも言えない間、何とも言えない空気感が俺は苦しくて仕方なかった。
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ぶっきらぼうな言い方だったかもしれない。でも、ギリギリ直球告白じゃないから許してくれ。
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はっきり告白して、はっきりごめんなさいを喰らえるほど俺は強くなかったんだ。
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はち切れてしまいそうな緊張の中、瑠衣の二の句を待つ。
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「僕ね、イベントに推しがいるって言ったでしょ」 「ああ」
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顔か、演奏技術か、その音楽魂か。瑠衣を虜にしてるのは何なんだよ。ネットで過去に調べた時、何でソイツが好きなのか、正直ピンと来なかった。
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手が震えてしまって、声が出ない。誰だよソイツ。俺の知らない誰か。
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そんな長い付き合いだったのか・・ 体中の血が消えてなくなりそうだった。
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「むかし、引っ込み思案だったあの頃の。 ちょっとした表情とか仕草なんかが、子供の時のその好きな人そっくりなんだよね・・」
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「昔は何でも瑠衣、瑠衣で何でも僕が面倒見てたのに。最近じゃね、その人随分頼りがいある人になっちゃって、友達も増えたし。・・僕がお世話すること、もうあんまりないんだ」
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「それにね、その人ひどいんだよ。回りくどいことばっかずっと言ってきて、僕を翻弄する・・」
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瑠衣の手首を握りっぱなしだった俺の手をそっと解くと、瑠衣は俺の両手を握って言った。
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『もしもこんな顔で瑠衣が好きですって言ってくれたら良いな』なんて妄想してた通り、真っ赤な顔で、俺が。
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俺たちが付き合い始めたって話は、仲良い人には報告した。
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だけど『周りで見てる方がまどろっこしかった』と友達から揶揄われて、瑠衣が今度は顔真っ赤になったの最高だったな。
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そんな瑠衣を見て俺がニヤニヤして、軽いビンタされたのも良い思い出。
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振り返ってみればもうあれから3年か、長いな、瑠衣。これからもよろしく。
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ただ俺、お前からの『アラタ、好きです』って聞いてないからそれは今年の誕生日こそ聞かせてもらうから、覚悟しとけよ。
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『好き』って直接言うのがめちゃくちゃ、もうメチャクチャ恥ずかしいって瑠衣、お前なあ。
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いかがでしたでしょうか。甘々とか溺愛ってこれで合ってますかね・・?
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書ける範囲を広げてもっとこれから沢山小説が書けたら良いな〜と思ってます♪
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以前完結した『浮気な彼氏』シリーズですが、続編を書いてみることにしました。
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暁都の過去の年上女性との恋愛話です。 無料公開してます。
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上司が再登場します。個人サイトで完結させるか、ある程度書き進めてからピクシブにアップしようと思ってるので、良ければたまにサイトの方に覗きに来てみて下さいね♪
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最終話でもしも何かが違っていたら訪れていたかもしれない一つの結末を書きました。
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noteで途中まで無料で読めます。 宜しければどうぞ!
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ツイッターで作家さんでスペースをやってる方をたまに見かけます。
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おお!すごい楽しそう(*'ω'*)と思う反面、自分には無理だな(^q^)って即座に思います。
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文章を書くのは好きなんですけど、会話はどうも苦手なので・・(人間何年目?)
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こんなに普段ネット上でベラベラ喋っていますが、私がスペースやるとア、ドモ・・ソッスネ・・ってなると思うので多分やりません。コミュ力がメルカリで売ってたらなあ(^q^)
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