ヤンデレ

【ヤンデレメーカー#3】ツンデレ系ヤンデレ 雷

間近に見下ろされて心臓がバクバク言っている。どっどっどってエンジンみたいに。

「ほら、約束しろよ藍」
「…っい、いやでも…」
「藍!」

一瞬身体がビクウと縮こまる。

「俺はなあ誰かの二の次なんて大嫌いなんだ。俺が呼んだら誰と居ても俺のとこに来い」

そう耳元で脅すように囁かれる。
色んなドキドキで頭がクラクラしそうだ。

「…で、でも。テディが夜は一緒に寝て欲しいって…眠れないからって…」

「そんな約束破れよ。そしたらテディよりも俺を優先してるって感じがする。

いいな俺の部屋に来いよ。
今夜、絶対」

言うことを聞く以外ない瞳が僕を見下ろしていた。

***

それじゃあ失礼します、と亜蓮さんの部屋を出た。というか、これから台本覚えなきゃいけないから部屋出てってと言われて追い出されたんだけど。クマくんも返してもらえず。

とりあえず廊下を歩く。

てかど、どうしよう!?

夜の約束を上書きされてしまった…!!!
断れる様な感じじゃなくて…ああ、いや何でこんな流されまくりなんだ僕はァァァ!!!

でもなあ、昔から強くNOって言えないんだよな。強い波には流される方っていうか、流された方がラクぐらいある。

ああ…とは言えホントどうしよう!?テディに相談すれば良いの?いやでも逆にカチキレてきそう。

でもな…正直なところ僕は亜蓮さんの方が気になる…うううう凡人の分際でウウウ。

 

その時。向かい側から超美形な男の子が歩いてきた。色白細身、サラサラ綺麗なアッシュ系の髪色。

うん!?エートエート、そうだ!あの人もアイドルグループの人だ!名前は雷(らい)!

部屋に入ろうとしているその人を、走っていって捕まえた。

「すみません、雷さんですよね!?」
「!?」

明らかに不審者だと思われている。

「あの、は、初めまして。新しく寮母係で来ました藤井 藍って言います!社長さんから聞いてますかね?その、何でも雑用やりますので、よろしくお願いします!」

「ああ…聞いたよ」

訝しげな瞳でジロと、僕を上から下まで見下ろす。値踏みされている感じがすごい。

…でもそれにしてもこの人もなんて美しい容貌なんだ。この人はちょっとだけ中性的。大きな瞳が何とも印象的で麗しい。

「雑用係なんか必要ない。全部俺1人で十分。ってか部屋とか入られたくねーし」

そりゃそう。結構口悪い系?

「あ、じゃあゴミ出しでも何でも!廊下出しといてくれれば回収しますし。僕それが仕事なので遠慮せずどうぞ!」

「…遠慮じゃねーよ!ウザイんだよお前」

雷さんはキレた。ちょっとビクついた僕。

「誰にも世話なんかされたくない、ほっとけよ!
それになあ、コッチはお前なんか1ミリも興味ないんだよ!」

そう冷たい瞳で言われた後、扉をバタンと閉められた。

「ら、雷さん!!
……」

拒絶されたショックでちょっと傷ついてはいたものの。

でも僕にまるで興味ない人に出会って、むしろホッとしている妙な自分もいた。

雷さんなら逆に上手くやれるかもしれない、と…!

 

しかしどうにも冷たくツレない雷さんは、その日何度か部屋のチャイムを押してみたものの出てきてくれることはなかった。

はあ、こりゃ部屋掃除させてもらえる様になるまでまだまだかかりそうだ。

***

もう1人のメンバーは今日も泊まりになったらしいので、やることもない僕は自室へと戻って自分の家事をやっていた。

そして問題の夜。

テディからテレビ電話が掛かってきてしまった…!

無視してみたら2回、3回と掛かってきたので仕方なしに出た。画面に写るテディ。何で皆していちいち顔が良いんだ。目がおかしくなりそう。

僕を見るなりパッと笑顔になったテディ。ビッグスマイルがやっぱりカワイイ。

『や!藍。電話してみたよ。寮母さん係どう〜?』

う…!

「う、うん順調だよ、多分」

『他のメンバーに会えた?ってかごめん、さっき思い出したんだけど俺、皆の連絡先教えてなかったな〜って。ごめんねえ。まあでも俺のお願いだけ聞いてれば良いよね?』

「うん!?あ、いや、でも何かうまいこと他の2人には会えたよ。亜蓮さんと雷さん」

『亜蓮?フーン…』

分かりやすく機嫌がちょっと悪くなるテディ。やっぱりこの2人、仲があまり宜しくないのか…?

『亜蓮のお願いなんか無視して良いよ』
「ううっそう言う訳にもいかないよお〜」

『アレ?ってか藍。クマくんは?あげたやつ』

ウグ!!

『藍?クマくん。まさかどっかやったの?俺だと思ってねって言ったのに!』

ウウウッ

「あ、あれね!実はその…言いにくいんだけど亜蓮さんに捨てられてしまって…」
『はあ!?何ソレ、どういうことだよ亜蓮のやつ!!!』

「あああ〜!ホントごめん、なんかパッと取り上げられてゴミ箱に捨てられちゃって…」

 

その時電話が鳴った。亜蓮さんからだった。

誰よりも俺を優先しろ、亜蓮さんの艶を帯びた声が頭の中で蘇った。

 

 

 

続く

【ヤンデレメーカー#4】テディvs亜蓮どうしよう、どうしよう!?逡巡した挙句、僕は言った。 「ごめんテディ!割り込みで電話来ちゃった、また後で掛け直すよ!」 怒ら...
美形×平凡メルマガ

POSTED COMMENT

  1. LUNA より:

    凄く面白いです!!平凡受けいいですね!!

    • tsukiyo より:

      >LUNAさん

      面白いと言って頂けて安心しました!平凡くん受けには頑張って欲しいですね^_^

  2. にら より:

    このシリーズめちゃ好きです!
    美形×平凡最高です、、

    • tsukiyo より:

      >にらさん

      ありがとうございます!読んでもらえるのかドキドキしながら始めた連載だったので気に入ってもらえて良かったです!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です